家族の財産を管理・継承できる「家族信託」のことはお任せください。

事例1 高齢化対策信託

認知症になる前に、財産管理の方法を決めておきたいという場合について解説します。

高齢化対策信託の具体的な事例

Aは85歳、妻Bは、80歳です。Aの意思能力ははっきりとしており、自分の名前や住所もはっきりと書くことができます。

しかし、最近物忘れが少し出てきたと自覚しています。

そろそろ、所有している資産の全ての管理運用を長男Cに任せたいと考えています。

Aの所有している鉄筋コンクリートマンション1棟、老朽化した木造マンション1棟および自宅土地建物の管理運用に関する権利はすべて長男Cに委ねたいのですが、当面そこから得られる家賃はA本人が受け取りたいと考えています。

A,とBが認知症など介護が必要になり介護施設に入った後は、老朽化した木造マンション自宅建物はリフォームして賃貸しようと考えています。

 

家族信託を利用して解決へ

父A(委託者)と長男Cと(受託者)の間で、当初受益者は父Aとし、信託財産は、Aさん所有の不動産と預貯金とした信託契約を締結します。

信託契約を結ぶことにより、Aさんが認知症になっても、Aさんの希望通りリフォーム等財産管理および処分をCさんができることになります。

 

Aさんが亡くなったときは、次の受益者を母Bとし、母Bの生活の安定や療養介護を行います。信託は、母Bさんの死亡をもって終了とし、不動産の帰属先を長男Cとし、次男Dさん、長女Eさんについては、別途遺言書を作成し、不動産以外の金融資産を相続させることで、相続人間の均衡をはかることにします。

 

家族信託を利用した効果

信託契約をすることにより、認知症になったとしても、12か月から18か月かかるリフォーム等の財産処分を焦ることなく出来ることになった。

*Cさんが契約通り財産管理等することを監督し、またアドバイスする信託監督人として、専門家を置くことを勧めます。